将棋なくしてドラゴンクエストの序曲は生まれなかったいうお話。

ドラゴンクエストファンなら数え切れないほど聞いているし、プレイしたことがない人ですら知っていることが多いあのオープニングテーマ、ドラゴンクエスト序曲。この序曲が生まれた裏には将棋があったという話が意外と知られていないのでここでひとつ。

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ドラゴンクエスト序曲ってどんな曲でしたっけ

ということでまずはさくっと聞いてもらいましょう。日本BGMフィルハーモニー管弦楽団さんによる序曲。

はい、ドラクエのゲームを起動するとタイトル画面で流れているテーマ曲ですが、ドラクエをやったことがなくても聞いたことがあるであろう名曲ですね。これを作曲したのが、すぎやまこういち氏です。このすぎやま氏がドラゴンクエストに携わるまでのおはなしに将棋が存在します。

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すぎやまこういち氏とドラクエをつなげた森田将棋

ドラゴンクエストといえばエニックス(現スクウェア・エニックス)のビッグタイトル。すぎやま氏がこのエニックスと縁をもったのがなんと「森田将棋」の第一作である「森田和郎の将棋」というPC版の将棋ゲームソフト。ちょうどWindowsが発売したころなのでこの一作目の森田将棋はPC88やPC98と呼ばれるもの向けソフト。

すぎやま氏はこの一作目の森田将棋をプレイしたのですが、駒組みに疑問を持ちました。そこでアンケートハガキを熱心に書くわけですね。そして届いたハガキを呼んだエニックスの方からゲーム「ウイングマン2」の作曲の依頼がとどきます。この作曲依頼をすぎやま氏が受けたところからエニックスとの縁ができるのです。

その流れから当時あまり出来の良くなかったドラゴンクエストの曲についての話が回ってきます。ここからあの名曲たちが生まれることに。

ドラクエの作曲はたった1週間

すぎやま氏は注文されたものではなくクラシック風の音楽こそがドラゴンクエストというゲームの世界観に相応しいと考え、コンセプトを固めます。

しかし当時の開発スケジュールの事情とすぎやま氏の提案によって超短期スケジュールとなったドラクエの作曲。

この超短期スケジュールの作曲をやりとげてしまったのがすぎやま氏。なんとすべての作曲を1週間で終えてしまいました。

あの名曲、ドラゴンクエスト序曲はなんと5分で作られた

ドラゴンクエスト序曲は5分で作曲されました

すぎやま氏はここで「54年と5分で出来た曲」という名言を残します。パブロピカソのオマージュですね。作曲自体はたった5分だが、それまで生きてきた54年の人生があって初めて5分で生み出すことができるという意味でしょう。

最近のSNSでは「○○分でできた仕事なのに高すぎる!」のようなクレームの話がよく回ってきますが、これまでの人生があって初めてその○○分でその品が作れることをしっかりと肝に銘じておきたい。

「54年と5分」 は将棋にも当てはまるのではないか

クリエイティブな仕事であればすべて当てはまるのかもしれませんが、これもまた将棋に繋がると思いませんか?

将棋を指すとき、時間に制限がある場合が多々あります。大会や公式戦などはほとんどが時間制です。このとき、持ち時間のみで将棋の指し手を考えているのでしょうか。答えは否。これまでの将棋の経験や学んだ定跡、手筋、詰め筋などがすべて合わさって初めて次の一手が指されるのです。持ち時間そのすべての経験から浮かんできた手を選ぶ時間にすぎません。

最後に

この記事は私が将棋ファンとして知っていた知識をもとにwikipediaで誤りがないか確認しながら書きました。もうすこし詳しく知りたい方は下記をごらんください。

すぎやまこういち - Wikipedia

わたしも30秒将棋で「会心の一手」を決めた将棋を指すことができたら「30秒と20年だ」と言ってのけたい。そんな気分になりながらこれを書いた感じです。

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