必至をかける時は覚悟を決めてから指すべき

はい、ほぼほぼ一年ぶりのブログ更新一発目がこれです。

「長い詰みより短い必至」なんて格言もあるくらいですが、級位者にとってはこの「必至」が罠なんじゃないだろうか?

ということをそれなりに適当に語っていこうと思います。

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必至とはどういう状態か

はい、まずは大前提から。

このブログに辿り着いている時点で将棋を知っているか興味はあるはずなので「詰み」がどういう状態かはわかると思います。

その一歩手前で「受けなければ次に詰ましますよ」という状態が「詰めろ」

「詰めろ」の中でも、絶対に受ける方法がない「詰めろ」こそが必至(必死)です。

つまりどうやっても次に自玉が詰まされてしまうので、この瞬間に相手をどうにかしないと負けです。

ですが、その状態に相手を追い込むことこそが地獄の始まりです。

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必至をかけた瞬間からやっているゲームが変わる。それが将棋。

対局中にどちらかが必至をかけたとき、急にゲームが格闘ゲームに切り替わったのをみたことありませんか?

あ、ないですか。本当に?一度も見たことがないと言い切れますか???絶対にない?

私もありません。それが正常です。

「ある」と答えたかたは病院へ行ってください。なんならTwitterでDMをくれれば良い精神科を紹介します。

という冗談は置いておいて、実はやっているゲームが変わっているんですよ。将棋で必至をかけると。

将棋はリソースの振り分けが大事なゲーム

将棋をやっていると「他人の対局なら手がガンガン見えるのになぁ」って思ったことありません?

私は死ぬほどあります。

実はとても簡単な理由で、あれも将棋を指すのとは別のゲームをやっているんですよ。

他人の対局の手を読むときって「ここで何か良い手ありそうだなぁ」と思って読みますよね。で、そこを深く読んでいたら普段なら見えないような良い手が見えるわけです。

ですが、見えても見えなくても局面は勝手に進むんですね。対局者が指しているので。

おかげで「自分が読みたいところだけ読んでいれば良い」という状態なんですよ。

本来の将棋の対局では持ち時間もありますし、時間無制限でも相手に怒られない程度には切り上げて次の手を指さなければいけません。

そのため「ここで何かありそうだなぁ」と思っては居ても、時間内に読めなければ諦めて別の手を考える必要があります。そのせいで読みたい局面で深く読み続けることが難しくなっています。

その思考リソースの割り当てが将棋の対局では重要になってきます。

これが上手く行かないと、攻め一辺倒で攻めてる間に自玉が詰まされてたり、ひたすら受けるだけでじわじわと形勢が悪くなって負けに向かっていくような級位者特有の棋風が出来上がるわけですが。

ところが「必至」をかけると話が変わってきます。

「必至」をかけた瞬間、相手の思考リソースの振り分けは攻め100%に

「必至」の定義を思い出して貰えば当たり前ですが、相手はこの瞬間にこちらを詰まさないと負けなわけなので全力で殴りかかってきます。これが級位者から見ればとても危険な状態。

正確には「自玉が必至だ」と相手が理解した瞬間からですが、そのタイミングから相手は本来なら受けを考えていた分の思考リソースを全部攻めに回してきます。

というわけで、

  1. 受けに回していた思考時間も全て攻めに使ってくる
  2. 本来なら躊躇していたような強引な切込みをためらわない
  3. もちろん駒損も一切気にしない

というバーサーカー状態でぶん殴ってくるわけですよ。

私も大好きなあの『ハチワンダイバー』でも「長手数の詰将棋は一発限りの大砲をぶっ放すようなものだから人間にはトリガーが引けない時がある」というようなことを言っていた気がしますが、どうせ負けるならやってしまおう!ということでトリガーが引けてしまうんですよ、この状態のときだけは。

読めていなくても詰む時は詰む

この将棋というゲーム、詰みが見えていればとうぜん詰むんですが、詰みが見えていなくても詰むんですよ。理不尽なことに。

ある程度正しく勉強していれば、詰み筋が全く見えていなくても「こちらに逃げられたら絶対に詰まないから先に封鎖しよう」「この駒がいま守りの要になっているから王手をかけつつ盤上から消そう」という終盤の感覚のみで強引に切り込んだ結果、詰み筋に到達してしまうことは意外とあります。

「どうせ負けるなら一発やってみよう」から「まず詰む形を作るにはこれが邪魔かなぁ」と形を綺麗にしていってから「この形は詰むはずの局面だ」と気付いて冷静に読みを入れたら詰んでいた、なんてことは私も結構ありました。

最終形まで見えていないと指せない強引な初手を含んだ寄せの途中で悩むので若干怪しい挙動ですが。

というわけで、自分が相手に「必至」をかけた瞬間が一番危険なんですね、将棋というゲーム。

普段なら切り込まずに違うところに手をかけているはずの相手が強引に切り込んできたために数手進んだ所で詰み筋に気づいてしまうこともありますし、自玉に詰みがなくても相手の猛攻で自分が間違えて即詰が発生することもありますから。

それで自玉が詰まされれば負けです。将棋のルールがそうなので。

まとめるきのないまとめ

まとまらないところを無理やりまとめると、必至をかけた瞬間がめちゃくちゃ危険なので気を抜かないように!というお話だったかもしれません。

正直書いている私もよくわかっていませんが、多分そういう話です。

なんでこんなに最後が適当かと言うと「具体的な対策がないから」です。

何か思いついたら追記するかもしれませんが、だいたいこんな感じの話でした。

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