受けのコツは攻め方を覚えること!将棋で玉を守るためのはなし

「攻めるのが苦手なので守り方から勉強する」という方を何度か見ました。しかし守り方を学ぶのに大事なのが「攻め方を知ること」なのです。なぜ守るために攻め方を覚えなきゃいけないのか?を今回は書いていきます。

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まず将棋における攻めとは何か?最終目標はたったひとつ

将棋の攻めが何を意味するかと言えば、最終的には王様を詰ます事ですよね。何を当たり前の事を言っているんだと思われるかもしれませんが、実践中ではそれを忘れてしまっている級位者はとても多いです。

少し脱線しますが(私の実践譜から)ひとつ例を挙げてみましょう。3六にあった銀を相手が駒損確定の角切りで毟って、最後の大勝負に入ろうという局面がこちら。

ここで同歩と角をとってしまう級位者の方は多いです。初心者なら十中八九取り返してしまうのではないでしょうか。本題ではないのでさっさと答えを書いてしまうと2四桂と打っておいて「相手は受けなし」「自玉はZ(この瞬間は絶対に詰まない)」で勝ちが確定しています。

このような感じで、詰ましにいく過程で攻め駒を補充するためにより強い駒と交換したり、王様とは逆のサイドを攻めてみたり、と金の工場を作ったりといろいろな攻め方はありますが、最終的には玉を詰ますことが目的なのです。

それを踏まえて考えてほしいのが次。

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攻める側はすべての筋を読む必要がない !

例えばある局面で「途中で途切れることのない有効な攻め」が3通りあるとしましょう。その3通りの内、複数もしくは全部読めていればどの筋が一番良いか自由に選べます。これは最高の形ですよね。
しかしそうは行かないのが実践の将棋。ですが、たとえ1通りしか有効な攻めが見つからなかったとしても、その攻め筋を指せば勝負になりますよね。有効な攻めを選んでいるのですから当然です。

ここで問題になるのが次。今回の本題ですね。

受ける側は全ての攻め筋を読む必要がある !?

自分の手番でこちらからの速い攻めがなく、次に相手からの有効な攻め方が3通りあったとしましょう。先ほどの条件とほぼ同じ。一旦受けにまわるべき局面です。

※本来なら相手からの有効な攻めが複数ある状態になる前に受けるのが最善ですが例ですので。

さてここであなたは3通りのうち2通りを見つけました。そしてその2つの攻めを先に受けて潰したとします。これが今攻める側ならば、攻め筋を複数見つけたのでどちらか良い方を選んで攻め、それが炸裂して結果は上々となるわけです。

ですが、今回は次に指す手を選ぶのがもちろん相手方です。
さてここで問題。3通りのうち2通りを読めていたとしても、自分が読めなかった最後の1つを相手に選ばれるとどうなるでしょうか?
有効な攻めを喰らったわけですから状況が悪化するのは当然です。これでは失敗。受けきることはできませんので形勢が悪くなってしまいます。

「攻めの時は最悪でも攻め方が1パターン見えてれば良いのに対し、受けの場合は有効そうな全てのパターンを受けないといけない」というわけです。これが攻めと受けの最大の違いですね。

では、どうすれば受けが上達するのか ?

ここまでの話の流れからわかっていただけていると思いますが、全ての有効そうなパターンを読めるように備えることが受けの上達の第一歩になるわけです。
さて相手からの有効そうな攻めのパターンを読むにはどうすれば良いでしょうか?
相手か将棋ソフトに聞く
相手の側に立って攻める手を考えるしかないですよね。じゃあ攻める手を見えるようにしないと……となりますよね。

こうなるとやることは一つしかありません。そう、攻め方を勉強する!ということになりますね。oh……

あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!「俺は受けの勉強をしていたと思ったら、いつの間にか攻める手を考えていた」な…何を言っているのかわからねーと思うが、俺も何をされたのかわからなかった…頭がどうにかなりそうだった…催眠術だとか超スピードだとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…」

最後に

というわけで、 「受けの勉強とは消去法で選ぶものではない 」ということがわかっていただけたと思います。

最後にもう一回度だけ書くと、「受ける時は相手の立場で攻める手を読み、それら全てに対して受けないといけないので、攻めの勉強もしてないと見落として死んでしまう」とたったそれだけのことです。これだけ長々と書いているのに。
まずは攻め方を勉強しておくことが重要だということを理解していただければこの記事はおしまいです。

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