【級位者向け将棋講座】将棋の考え方 終盤編001(タイトル仮称)

スポンサーリンク

棋書を読んで理解したつもりでも実践でなぜか活かせない方に向けて、ちょっとしたコツのようなものを書いていこうと思います。

棋士の先生が書いた棋書、特に詰将棋本なんかは実によく出来ていて解きながらコツを学べるのですが、読者が欲しいそのコツ自体は書いてないんですよ、解説文に。

何も意地悪で書いてないわけではなくて、問題を解きながら自分で気づいてもらいたいからなんですけどね、棋書を書いている側としては。

教わるよりも自分で気づいたことの方が身につくし忘れにくいので。

ところが忙しい人の多い現代、そこまで将棋に時間を割く余裕がある人ばかりでもない中で「問題から学び取れること」をそのまま知りたい人も居るんじゃないかなぁと思ったので、サクッと軽く書いていこうかなと思い書き始めました。

最初に最終形を考えてみる

というわけでまずはこの有名な詰め将棋から。

少し将棋をやっている方ならみんな答えを覚えているであろうこの問題、単に答えを覚えるだけでも実践で役立ちます。が!この問題から将棋のコツのひとつを学べるのに習得し忘れてたりする人が意外と居ます。

まずこの問題を見たとき、5三のと金を拠点として左側から右側に追い詰めていく流れが読めるはずです。それすら見えていないと大分厳しい。

そうすると最終形を想像したとき、この位置に玉がいるパターンが見えるはず。

左から追い詰めていくので玉が右に逃げていくとするとこの位置まで逃げられるのはとうぜん想定しなくてはいけません。

最終形が見えたら持ち駒を逆算

先程の図の位置(1二)まで玉に逃げられたとき、この玉を詰ますためには「横に動ける駒」を2二に打つ(指す)のが自然。

もう1つのパターンとしては2三や2一に駒を動かして同玉と取らせてからさらに追撃するパターンがありますが、これを読むのは簡単な方を読んでダメだとわかってから。(さらにひねると2四桂同歩と2三の地点を空けてから2三なんたらと打ち込み同玉と繋いでいく手もありますがとうぜん後回し)

というわけで「最後に2二に金を打つと仮定して」読んでみましょう。

銀を打つ手だけ考えれば良いので「最初に金を打ってしまう」というこの問題が狙っているこの失敗図には絶対にならないはずです。

出題者の欲しい失敗図

仮定して考えるときでも完全に固定してはダメ

どうせ最後に使うと決めているのだから、仮定して読む時には駒台からその駒を除外しておいても良いのでは?

と思う方も居るかも知れませんが、それは罠です。それが効いてくるのがこの図。

初手の4一銀は正解手ですが、もしこのとき「金は2二に打つんだから駒台から除外」ということをしてしまっていると、次にこうなります。

はい、本来なら金を打って詰みなのに思い込みと決めつけで金を駒台から除外していると詰みません。

というわけで、短手数で詰む筋に相手が入ってきた場合に使うことになるので、駒台からは除外までやってはいけません。

「金は最後に2二に使うけど、玉が右に(1二の地点まで)逃げない変化になったら必須ではなくなるので使ってよし」くらいの認識で読んでいくべき問題ですね。

この問題の読み方の例

というわけで

  1. 5三のと金を拠点に駒を並べて王手で追うと玉が1二まで逃げる
  2. 1二玉の時に王手するためには2二金が必須なので金は残して考える
  3. 4一銀と打ってみて同玉なら頭金で簡単一手詰め(1二まで逃げないので金が自由に使える)
  4. 4一銀を避けたら3一銀として以下同じ
  5. 1二玉まで逃げたので予定通り2二金で詰め上がり

といった形で考えていけばこの問題の答えを知らなくてもたどり着けるはず。

よほどひねくれた方は2三に捨てる手を先に読むんでしょうが、効率と性格と頭が悪すぎるので当ブログでは放っておきます。

この読み方で何がどう変わるか

もしこの仮定をせずに初心者がゼロから読んだ場合、初手に金を打つパターンや3手目に金を打つパターンも考えなければいけません。

というかまずやらかします。それがこの問題の出題者の意図ですし。

ただでさえ読める局面数がまだ多くない初心者にとってそれは地獄への入り口ですよ本当に。

この問題で言えば「1二玉の形になったときに2二に打つ金が必須だから残す」と仮定するだけで、読まなきゃいけない筋(初手や3手目に金を打つパターン)を大分カット出来るわけですね。

というわけで「最終形(最後はどこで詰め上がるか)を先に予測できる問題はそこから逆算して使って良い駒と残さなきゃいけない駒にわけると、無駄な手を読むことが減って大分楽になりますよ」というお話でした。