カップ麺にネギを刻んで入れる人は将棋に向いていない

将棋が強い人の特徴はいろいろありますが、将棋に向いていない人にも特徴があります。

その中で、私が「こういう人は将棋に向いていない」と思うものがあるので紹介していこうと思います。

ということで、今回は「カップ麺にネギを刻んで入れる人は将棋に向いていない」いうことを力説していくお話です。

「食事の仕方が将棋の強さに関係あるわけないだろうが!」と怒られてしまいそうですが、関係はあります。

ということで順を追って説明していきましょう。読み終わる頃には納得していただけるはず。

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将棋は点と点とを線でつなぐゲーム

観戦している将棋で逆転が起こったとき、解説や感想戦の中で「変調」という言葉が使われているのをみたことがありませんか?

将棋で逆転をされてしまうケースは、「うっかりで大悪手を指してしまった」という逆転以外では「変調」が原因の場合と「そもそも解説の棋士にも原因不明」の2パターンがほとんどです。あと反則負け

後者はトップ棋士同士の対局で稀に起こるのですが、基本的に逆転が起こるきっかけは「変調」が原因になることが多めです。

初心者の方に向けてひとことで説明すると、変調とは急に調子がおかしくなること。

言い換えてしまえばこれまでの指し手との一貫性がない手を指してわけがわからないことになっている状態です。

棋士の思い描いた構想通りに手が進んでいれば大抵の場合は調子が良いわけです。良くなると思って指しているのですから。

それなのに途中で手を変えるということは「どうもうまくいかないらしい」とある程度進んでから気づいてしまったわけで、そうなると調子が良かったのは過去のこと。

これまで指した手が無駄に。それで済めばまだましな方で、ここまで指した手が悪手に化けてしまうことすらあります。

これでは自分の勝ち筋にたどり着くまでに大幅な遠回りをするどころか途中で道が切れていることさえあるわけですね。

将棋は初期局面から自分の勝ちの局面までしっかりと線で結ぶことが出来たほうが勝つゲームです。

級位者の方がよく指摘される内容に「指し手の一貫性がない」というものがありますが、それは自ら勝ちを遠ざけているようなもの。

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指し手に一貫性を持たせることが大事

指し手に一貫性がないと形勢を悪くすると言われても「じゃあどうすれば改善できるのか」という話になってしまいます。が、答えは単純で「指した手の意味をしっかりと引き継ぐ」という当たり前の答えになります。

ところが級位者の場合にはこれが難しく、自分の読みに無い手を相手に指されると「どう対処しようか」という考えが先行してしまいがちです。

その結果として、自分が指した一手前の手の意味ですらスポーンと頭の中から綺麗に抜け落ちてしまいます。そして悪手の海という迷宮の中へ迷い込むわけですね。

ゴールに向かって進むためには「自分はいまどちらから来て、どこへ向かっているのか」を常に忘れてはいけません。

さて、そのためにはまず今の局面をしっかり分析しないといけないわけです。

自分の選んだ戦法、選んだ囲い、相手の戦法、相手の囲い…それらの情報と自分がここまでやってきた駒組み、相手の駒組みをすべて考慮して、ここからどう指していくべきかをそこから考えていく。それが指し手に一貫性をもたせていくことに繋がります。

この手順を飛ばしてその場しのぎで考えた手だけ指していると、「あれ?こんなはずじゃ……」と後からなってしまいます。「変調」の出来上がりです。

カップ麺とは何か?

はいここでやっとカップ麺に話が戻ります。

カップ麺とは何かを考えてみましょう。

近年はいろいろなタイプがあります。蓋を開けたらお湯をそそぐだけのもの。

粉末スープのものと液体スープのもの。

スープの粉末や液体を食べる直前に入れるタイプもの…….パターンは相当あります。

最近では有名なラーメン店とのコラボ製品なんかもだいぶ増えてきていますね。

しかし、結局のところは「調理要らずでお湯さえあれば食べられる」のがカップ麺ではないでしょうか?「箸は要るやろ」とかいう野暮なツッコミは全スルーします。真面目な話をしているので!

カップ麺単体でコストなりに美味しく食べられるように、プロの方が調査し、考え、試行錯誤し、たくさんのテストを経て、「これで行けるはずです!」と出された資料をもとに偉い人のGOサインを受けて世に出たオールインワンの食品、それがカップ麺です。

この手間が要らないということこそがカップ麺最大のメリットであると思うわけです。

カップ麺に手間を足すのは「変調」である

ここで2つの点が1本の線で繋がります。

カップ麺とは手間を省くことをメインに考えられた食品です。

ここでわざわざカップ麺のために「ネギを刻んで投入する」という行為は手間を省く代償として、調理タイプのラーメンより高い金額を払っている」というカップ麺の特徴を捨てにいっていると言えませんか?

つまり「変調」です。これがそう。

もし貴方がここで「いや手間をかけてでも美味しく食べたいじゃないですか」と反論するのなら、最初から調理タイプを選べば良いのです。

調理タイプなら手間をかけることのが必須な代わりに、麺もスープも「コストが安いもの」から「値段はカップ麺並だがラーメン店でも使われているのと同じもの」果ては「完全な自作品」まで選びたい放題なのですから。どうせ手間をかけるつもりなら最初からかければ良いのです。

将棋でも一貫性を持つことが大事

将棋では一貫性を持つことが大事です。

みなさんが嫌いなアヒル戦法を例に出して解説してみましょう。居ないとは思いますが、知らない人のためにまずは画像から。

アヒル戦法の基本図

このアヒル戦法の最大の特徴を挙げると「低く構えていて陣形に大駒を打ち込まれるスキがない」ということです。

つまり、こう組んでしまった以上は「大駒の交換や大駒を切る手を狙っていく」ことになります。

なぜなら、「大駒をもたせたときに打ち込まれるスキがない」というのが自分の主張だから。

これが指し手の意味を引き継いでいる一貫性のある考え方です。

そしてアヒル戦法の悪い特徴といえば、進展性がないということですね。ここからさらに強化する方法がありません。

ここまで組んだらさっさと仕掛けることがアヒル戦法に課された宿命。

ここから自陣に無駄に手数をかけるということは、自分のメリットは大きくないのにも関わらず、陣形に進展の余地がある相手だけ自由に駒組みをさせていくということ。

もうおわかりですよね?

「お湯を入れるだけで良い」というメリットを捨てて、ネギを刻んでいる行動のことを言っています。

それをする気なら、「労力はかかる代わりに選択肢が多い袋タイプの即席麺」を最初から選ぶべきです。

カップ麺とアヒル囲いが「何のために作られたか」を理解していないと言っても過言ではないでしょう。

さいごに

まとめ

おかわりいただけたでしょうか?

おわかりいただけたでしょうか?

カップ麺に手間をかけるということ」「変調」にあたる行為なので、カップ麺にネギを刻んで入れる人は、将棋に大事な「指し手の一貫性」という概念が身についていないわけです。

それが「カップ麺にネギを刻んで入れる人は将棋に向いていない」と私が冒頭で述べた理由でした。

これが私が言いたかったことの全てです。

真面目に考察をしていたので「日清のラ王と裸王で何かもう1ネタかましたいな」とは一切思っていませんし、それを書くにはこの余白は小さすぎるためここで終わりにしておきます。

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